公開フォーラム II
午前は、高齢者の自立支援を主導する日本自立支援介護・パワーリハ学会との共催で、公開フォーラム「自立支援歯科学 —要介護高齢者の自立支援と咬合の回復」、午後は、さらに介護者・市民にもわかりやすく役立つ、公開フォーラム「認知症/寝たきりを変える『食べる力』」を開催します。
この一連の公開フォーラムには、午前6人、午後11人、総合司会の南清和先生を合わせて、なんと18人が登壇します。それも医師6名、歯科医師9名、他職種3人という多彩な顔ぶれです。
|
|
自立支援歯科学 ― 要介護高齢者の自立支援と咬合の回復
午前は、多職種がこぞって高齢者の自立支援を目的に力を合わせ、咬合の回復がその重要なファクターとなるという認識を共有しようというセッションです。このセッションは、村岡秀明先生と南清和先生の二人の歯科医の軽妙な司会で盛りだくさんのプログラムを運びます。▼
▲ 回復期リハという病院概念の産みの親の一人である栗原正紀先生(長崎リハビリテーション病院院長)が、その皮切りです。回復期リハとは、安静を維持して病気を治すという従来の病院の概念を一新し、日常生活の回復を目的にした機能回復のための病院ですが、その中で普通に口から食べるということが大きなポイントになります。その回復期リハから、ずばり言語聴覚士で錦海リハビリテーション病院の副院長を務める竹内茂伸先生に、口腔機能のリハビリテーションについてお話いただきます。
二つめのブロックは、いま高齢者が装着している義歯を調整することで、食べる能力を格段に回復する歯科医師の二人です。高森亜矢子先生は、若い開業医ですが、義歯による機能回復のはるか先を凝視した臨床で私たちの補綴治療の既成概念がいかに狭いものか気づかせてくれるでしょう。同じく歯科医師の長田耕一郎先生は、総合病院において、食べる能力の回復がもつ治癒の力を示してくれます。
最後のブロックは、自立支援介護という今までにない介護理念を提唱する竹内孝仁先生(国際医療福祉大学大学院教授)と介護福祉士でありながら介護の概念を根底から揺さぶるような自立支援の実績をあげている大里めぐみ先生(社会福祉法人七峰会障害者支援施設山郷館くろいし総括主任)のお話です。このお二人の知識と経験は、要介護者への私たちのアプローチを根本的に見直す手引きとなるでしょう。 |
2019年6月23日(日) 午前の部 9:15 ~ 12:00
東京国際フォーラム ホールC
【演者・演題】
・栗原 正紀(社団法人是真会 長崎リハビリテーション病院)
・竹内 茂伸(錦海リハビリテーション病院)
・高森 亜矢子(高森歯科医院)
・長田 耕一郎(医療法人相生会 金隈病院)
・大里 めぐみ(社会福祉法人七峰会 障害者支援施設山郷館くろいし)
・竹内 孝仁(国際医療福祉大学大学院)
コーディネーター:南 清和(医療法人健志会 ミナミ歯科クリニック)
コメンテーター:竹内 孝仁
認知症/寝たきりを変える「食べる力」
午後は、要介護者の生活を変える力を秘めた「食べる力」にフォーカスし、介護者や市民にも楽しんでいただけるプログラムです。▼
▲ まず、松本一生先生は、認知症外来専門のクリニックの精神科医で、毎日アルツハイマーなど認知症の高齢者に寄り添う診療をされていますが、実は精神科医になる前は歯科医として臨床に携わっておられました。健康な咀嚼がどのように認知症の発症・進行を抑えるか、認知症が進んでもつつがなく暮らす介護のあり方とは・・、たくさんのヒントをいただけるでしょう。
伊藤憲祐先生は、医療に恵まれない高齢者のところに出かけてゆく医師、大坪岳史先生は、それを支える歯科医師です。食べる能力の回復が、生きる力を回復します。
高齢者医療は、こんな特別なものばかりではありません。普通の町の歯医者さんは、普通の診療の延長で訪問診療をしています。そこからわかることを亀田行雄先生に話していただきます。ここまでがパート1。
二つめのパートは、肩の凝らない食べる喜びのお話です。高山英紀先生は料理人、料理人ならではの食べる能力についての深い考察を聞くことができます。西田哲也先生は、宮崎の高原の歯医者さんですが、高齢者にとんでもない贈り物をして、村の人たちを驚かせました。それは見てのお楽しみ。
続いて台湾から二人の歯科医の登場です。台湾の歯科医のいない村で、入れ歯治療がどんなに大きな恩恵となっているか、感動の物語りです。
最後のパートは、糖尿病専門医で口の健康の大切さを強調される西田亙先生、そして病気のひとつ前の高齢者の状態に注目してフレイルを提唱し、さらに口の機能低下に着目してオーラルフレイルを提唱する飯島勝矢先生(東京大学高齢社会総合研究機構)に、健康長寿の希望に満ちたお話をしていただきます。 |
2019年6月23日(日) 午後の部 12:50 ~ 16:30
東京国際フォーラム ホールC
【演者・演題】
◆Part1 自宅での介護
・松本 一生(医療法人圓生会 松本診療所)
・伊藤 憲祐(あやめ診療所)・大坪 岳史(東京医科歯科大学)
・亀田 行雄(医療法人D&H かめだ歯科医院)
◆Part2 食べる喜び
・高山 英紀(たかやマルシェ代表(J-Tak株式会社) )
・西田 哲也(西田歯科医院)
・石 佳弘
・鄭 繼祥
◆Part3 健康長寿のために
・西田 亙(にしだわたる糖尿病内科)
・飯島 勝矢(東京大学 高齢社会総合研究機構)
コーディネーター:村岡 秀明(村岡歯科医院)
コーディネーター:南 清和
【申込期間】 |
2019年4月1日(月)~ 6月10日(月)
|
【参加資格】 |
どなたでもご参加いただけます。
|
【参加費】 |
無料 |
【申込方法】 |
専用フォーム または FAX(03-6675-9539)
|