高齢者の口腔ケア1
噛むは、
万病のくすり。
高齢者の健康は、健口から。厚労省は、国民の健康寿命を伸ばすこと目標に「健康日本21」という活動を展開しています。その中で、高齢になっても若い時と同じ咀嚼能力、すなわり噛む能力を保つことの重要性が強調されています。噛むことは、全身の運動機能や精神活動、病気にも大きく影響することがわかってきたからです。歯が少ない高齢者や、義歯の状態が悪い高齢者は、介助や寝たきりになる割合が高いと言われています。加齢や虫歯によって歯を失った場合でも、義歯でうまく噛めていれば、噛む能力は保たれるので心配することはありません。
上の図は、口の中に残っている歯の数が10本以上と10本未満の人の、その後の生存率を表したものです。60歳代は、歯の残存本数による生存率の違いはわずかですが、高齢になるにつれ差が広がり、80歳以上では、その差は顕著に現れます。